連休
思い返せばここ数年、連休らしい連休を過ごした事がない。
今年も締め切りに追われているため休めないと思っていました。
でも今年は意を決して3日だけ時間を取り、福島へ。
復旧した東北新幹線に乗って景色を眺めていると、途中栃木に入ったあたりから
落ちた瓦屋根をブルーシートで応急処置した住宅が目立ちました。
曲がったままのソーラーパネル
外壁が崩れ落ちた古いボウリング場
まだ色濃い爪痕。
福島県郡山市は東日本大震災により大きな被害を受けた街のひとつです。
2ヶ月経った今も、市街地にある総合病院は新築棟と既存等を結ぶ渡り廊下が
崩れたままで、無事な部分を使って診療を行っていました。
僕が10代のうちの3年間を過ごした高校も郡山市にあります。
今では共学になっていますが、在学中はバンカラの男子校でした。
正門を入ってすぐの場所にはかつての木造校舎が残されており、
明治期の雰囲気を今に伝えるその建物は国の重要文化財に指定されています。
歴史博物館として一般公開されていますが、学年集会等で使う事もありました。
この建物が地震被害を受け、修復に数億かかるという記事を目にしたため
今回の帰省の合間、久々に母校を訪ねて来ました。
道路から見る分には大きく崩れているわけでもなく、無事だという印象。
しかし、近づいてみるとその被害の大きさを感じました。
ガラスが所々割れていますが、中の漆喰壁も全体に渡って崩落しているそうです。
閉鎖されているため中に入る事はできませんでした。
柱に竪樋を固定していた釘が抜け、角の基礎石が割れています。
別の角では柱が割れている部分もありました。
さらによく見ると石の上面に色の違う部分があります。
基礎の石と上の木造部分が写真奥まで大きくずれ
元々建物が乗っていた部分が露になっているためです。
建物の四隅には特に大きな力がかかり、変形を引き起す事を物語っています。
補修工事は、かなり大掛かりなものになりそうだという印象を受けました。